熱中症予防、暑熱順化って知っていますか?

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現在、日本列島はチベット高気圧と太平洋高気圧に覆われ真夏の気圧配置になっているそうです。


夏本番前の6月は体が暑さに慣れていないため、熱中症になりやすく注意が必要になります。


体を暑さに慣らすために、入浴時に湯船につかったり軽く運動したりする「暑熱順化」が大切となってきます。


今回は暑熱順化についてご紹介します。



暑熱順化とは?




暑熱順化(しょねつじゅんか)とは、体が徐々に暑さに適応し、暑い環境でも快適に過ごせるようになる生理的な変化のことを指します。


暑熱順化が進むと、比較的低い体温でも汗をかきやすくなり、発汗量が増えます。また、皮膚の血流も増加するため、体内の熱が効率よく外に逃げやすくなります。


このような変化により、体温の過度な上昇が抑えられ、熱中症や夏バテ、体のだるさなどを感じにくい、暑さに強い体質へと変わっていきます。


暑熱順化の進み具合には個人差がありますが、一般的には数日から2週間ほどかけて徐々に整っていくといわれています。


特に梅雨明けから真夏にかけての時期は、意識的に暑さに体を慣らすことが重要です。








暑熱順化を始めるタイミングは?




日本気象協会は「熱中症ゼロへ」プロジェクトとして暑熱順化の啓蒙活動を開始しています。


公式サイトでは、6月12日に各地域で暑熱順化が必要なタイミングの目安となる「熱中症ゼロヘ 暑熱順化前線 第2回」が公開されています。


九州・沖縄地方は6月中旬、四国・本州は6月下旬、北海道は7月上旬から暑熱順化を行うと良いようです。


また、一度暑熱順化ができても数日暑さから離れてしまうと、暑熱順化が薄れてしまうので注意してください。






無理のない範囲で汗をかくことが大切




体を暑さに慣れさせる暑熱順化は、気温が上がり熱中症の危険が高まる前に無理のない範囲で汗をかくことが大切になってきます。


運動の目安としてウォーキング、サイクリング、入浴などの目安が公開されています。


これ以外に、通勤などで1駅分歩いたり、少し遠い場所へ徒歩や自転車で買い物、エレベーターを使わず階段で上り下りしたり、身近な方法で軽く汗をかくことができます。







特に熱中症に注意が必要な時期や暑熱順化のチェックリストも公開されているので参考にしてください。






今年の夏も暑い




2024年の夏は1898年の統計開始以降、2023年と並んで日本の観測史上最も暑い夏でした。


特に、2024年は全国で猛暑日(最高気温35℃以上)の地点が8,821と2023年の6,692地点を大きく上回っています。


今年の夏は、過去2年ほどの極端な暑さではないようですが、涼しい夏ではなく猛暑であることは間違いないでしょう。






年々、春が短くなり夏が長くなっていることをひしひしと感じます。


近い将来、「昔は春という季節があって」なんて話すことがあるかもしれません。


また、2040年には都市部の熱中書患者は2倍になるとの予想もされています。


しっかり暑熱順化を行い、熱中症にならない体質を身につけましょう。



  • このコラムで紹介した情報は、一般的な知識のみを目的としたものであり、栄養素の効果・効能を保証するものではありません。
  • 専門的な医学的アドバイスや特定の病状に対する治療の代わりとはなりません。
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