運動して疲れたりすると、「体の中に乳酸がたまっている」などと話したりすることはありませんか?
実はこの乳酸、長い間、「疲労」の原因として考えられていましたが、最近の研究で、疲労を引き起こすのではなく、むしろ激しい運動によって傷ついた組織の回復してくれる物質であることがわかってきました。
このように考えられてきた原因は、1929年に発表されたある研究で激しい運動の後に筋肉中の乳酸が上昇したと発表されことで、この乳酸の疲れ原因説が広まったようです。しかし、激しい運動の直後には乳酸が運動前の状態に戻っていることや、筋肉や血液中の乳酸の量と運動効率には関係がないことがわかり、乳酸の疲れ原因説は否定されつつあります。
では、疲れの原因はなんなのでしょうか?
最近の研究で、疲労の原因は、体の中で発生した活性酸素が関係していることがわかっています。通常、細胞の中に発生した活性酸素は、抗酸化物質により除かれます。しかし、運動やストレスによって発生した活性酸素の除去が追いつかなくなると、細胞に残った活性酸素が細胞内を傷つけてしまいます。その結果、細胞の機能が低下し、活動効率が落ちてしまいます。これが疲れの原因と考えられるようになっています。
疲れを減らすためにはどうすればよいのでしょうか?
もちろん、入浴や十分な睡眠により疲れを減らすのもひとつの手ですが、根本的に活性酸素を減らすためには、ビタミンAやビタミンC、ビタミンE、αリポ酸などの抗酸化物質を摂取することが必要です。
特にビタミンCが成長期や働き盛りの方に不足しています。ビタミンCには活性酸素の除去だけではなく、美肌効果なども期待できます。また、αリポ酸は、これら抗酸化物質の再生機能があるだけではなく、ビタミンCやビタミンEなどと比べて抗酸化力が400倍ともいわれています。これらの栄養素を積極的に摂取し、疲れを軽くしましょう。
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