α-リポ酸は2種類ある??

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α-リポ酸は、別名「チオクト酸」といわれ、もともと糖尿病の合併症の治療薬として使用され、現在では医薬品として激しい肉体労働時等のα-リポ酸の補給に注射薬として使用されています。その後、2004年3月「医薬品の範囲に関する基準」の改正により、コエンザイムQ10やコンドロイチン硫酸とともにα-リポ酸も健康食品への利用が認められるようになりました。

 

α-リポ酸には、α-リポ酸R体とα-リポ酸S体の2種類の異性体が存在します。異性体とは、物理的性質や化学的性質が同じである一方で、生物学的性質は異なるものさします。一般的に、細胞内で合成され、利用されているのはα-リポ酸のR体(R-α-リポ酸)とされています。

 

 

従来は、製造上の問題から異性体が1対1の割合で含まれている混合物(ラセミ体)として医薬品は製造されていましたが、R体やS体(S-α-リポ酸)を取り入れた場合、薬理作用が異なる可能性や副作用の問題がありました。しかし、技術の向上により、異性体の一方のみを合成したり、単離することが可能になったため、この方式(キラルスイッチ製造)で製造されている医薬品もあります。

 

一般的に、α-リポ酸のS体には毒性がないとされています。このように、R体とS体は製造工程による部分が大きいのです。

 

最近、α-リポ酸のR体を分離した海外製品などのサプリメントが流通しているようです。一般的にα-リポ酸(R体+S体)の1日の摂取量は100~200mgとされているので、R体のみのα-リポ酸の場合は、摂取に注意が必要であることや、医師等の医療従事者の指導のもとでご判断されるのがよいと思います。安全性の判断基準に必要なのは「量」なのでご注意ください。

 

α-リポ酸は、食事から摂りにくく、加齢とともに減少していきます。サプリメントからの摂取も考えると良いかもしれませんね。

 

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