一体ビタミンCと何が違う?リポソームビタミンCとは?

ブログ

ここ数年、AmazonなどのECサイトやWEB上でリボソームビタミンCというものをよく目にするようになりました。

一般的なビタミンCとリポソーム化されたビタミンCの違いは何かと疑問をもった方も多いかもしれません。

今回はビタミンCとリポソームビタミンCの違いなどについてご紹介します。

そもそもなぜビタミンCがいいのか?



飲んで美容によいとされる栄養素や成分はいろいろありますが、最も効果があって安心感の高いものはビタミンCではないでしょうか。

ビタミンCの最も重要な働きとしては以下の2つがあります。

  • アミノ酸とともにコラーゲンをつくるのに不可欠な栄養素であること
  • 強力な還元作用で体内のいろいろな酸化反応を抑制すること

そもそもビタミンC欠乏症である壊血病は、体内のビタミンCが少なくなり血管を作るコラーゲンが脆くなってしまうことに起因しています。

血管を作っているコラーゲンが脆くなってしまうと粘膜が破れてしまい出血しはじめます。そして、口や鼻から多く出血し、いかにも血液が壊れていくような症状であったことから壊血病と呼ばれるようになりました。

このような発見があり、ビタミンCは「健康な皮膚や粘膜を作る上でとても大切な栄養素」として位置付けられるようなりました。

もうひとつはビタミンCがもっている還元性という働きです。

還元は酸化の反対なので、ビタミンCがあると酸化されにくくなるということになります。

例えば「ビタミンCにはメラニン色素の酸化によるシミやソバカスなどの発生を緩和する」という働きが知られています。

このような働きは、動物やヒトを使ったいろいろな研究報告から確立されていています。

そのため、ビタミンCは処方薬や第三類医薬品、栄養機能性食品として効能を示すことができる成分として認められています。

もちろん、そうでなくてもビタミンCの働きはかわりません。




リポソームビタミンCとは?



一般的にリポソーム化されたビタミンCやリポソームビタミンCといわれるビタミンCは、私たちがもっている細胞膜と同じ構造をもった、人工的に作られた脂溶性のカプセルに包み込まれたビタミンCのことをさします。

もともと水溶性のビタミンCを脂溶性のカプセルに包み込むことで、細胞膜に吸収されやすくした物質で、ビタミンCに比べてより高い吸収率となっているのが特徴になっています。

つまり、リポソームビタミンCとは「油の膜に閉じ込められたビタミンC」ということになります。



それぞれのメリットとデメリットは?


まず性質の違いは、ビタミンCが水溶性であるのに対し、リポソームビタミンCは脂溶性であること。

ビタミンCは水溶性の物質なので水に溶けやすく簡単に血液中に溶けます。

ビタミンCは壊れやすいので消化管で壊れることはありますが、吸収がとても速いので速やかに血液中に溶けだして全身に運ばれます。

必要な部位に運ばれて使用されなかったビタミンCは尿として排出されてしまいますが、このような働きがあるからこそ、体の中に蓄積されないため安全であるということがいえると思います。

一方のリポソームビタミンCは脂溶性なので、水溶性のビタミンCがすぐに吸収される特徴がなくなっています。

そのため、血液中に溶けだす速度が遅くなるので吸収性が落ちると考えられます。

これは逆に吸収されにくくなっているといえ、その分ゆっくり時間をかけて吸収されるので、血液中のビタミンCを長く保つことができるというメリットがあります。

しかし、ビタミンCのように血液中の濃度が急激に上がるというわけではないと思われます。

ビタミンCをリポソームビタミンCのように長く体の中に留めておくには、吸収率が下がるとはいえ、摂取量を増やしたり、こまめに摂ることで十分にカバーできると考えられます。

また、価格でみるとリポソームビタミンCは比較的高価な製品が多いことがあげられます。これはリポソーム化するための高い技術が要求されるためです。

さらに、現在の技術ではビタミンCの量に対して10~20%程度しかリボソームビタミンCにならないそうです。

リポソームビタミンC 〇〇〇mgと記載がないかぎり、ほとんどはビタミンCと考えてよいかもしれません。

味の面でいうとビタミンCは酸っぱいですが苦になるほどではありません。

一方、リポソームビタミンCは油分に包まれているので独特の味がして飲みにくい商品が多いこともあげられます。





健康や美容、抗酸化を期待するなら、血液中ビタミンC濃度をなるべく高く保ち、いつも最大の濃度にしておくことが必要かと思います。

このような効果を期待するなら1日食後に3回、1000mgづつを摂ることをオススメします。

それぞれのメリット・デメリットを知った上で商品選択に役立てていただければと思います。



  • このコラムで紹介した情報は、一般的な知識のみを目的としたものであり、栄養素の効果・効能を保証するものではありません。
  • 専門的な医学的アドバイスや特定の病状に対する治療の代わりとはなりません。
タイトルとURLをコピーしました