α-リポ酸は認知機能の改善に関係!?

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α-リポ酸は、機能性素材として医薬品から食品への使用も認められ、代謝経路に関わる栄養素としてエネルギーの源を作っています。一般的に、α-リポ酸は、疲労回復やダイエット、美肌、老化防止などによいといわれています。特にα-リポ酸は、抗酸化力をもっているビタミンCやビタミンEなどに比べて400倍もの抗酸化力があるともいわれています。また、α-リポ酸は、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質を再生するチカラを持つスーパー抗酸化物質としても注目されています。

 
このα-リポ酸を摂取すると認知機能の向上効果が認められたとの報告がありましたのでご紹介します。

 
この研究は、株式会社資生堂と金沢大学の研究グループが、物忘れのある50歳~70歳の男女31名(男性14名、女性17名、平均年齢57.3±5.8歳)を対象に、1日あたりαリポ酸200mg、イチョウ葉120mg、L-カルニチン75mgを摂取してもらい、摂取している群と摂取していない群に分け、神経心理検査(RBANS)を行い、認知機能の評価を行ったものです。

 
2週間をかけて対象者のスクリーニング(選別)を行い、その後、被験品群とプラセボ群に分け、被験品群には被験品を、プラセボ群にはプラセボを12週間にわたり摂取してもらいました。そして、スクリーニング時と摂取終了時に神経心理検査を行い、摂取前後に違いがあるかを解析しました。
 
その結果、神経心理検査によって評価した5種類の認知領域のうち、言語領域、注意領域、短期記憶領域の3つの領域で有意な差が認められたことが確認されました。

 
 

 
 
近年、α-リポ酸が認知機能に対し、有効性を示す研究は多数報告されています。α-リポ酸は、強力な抗酸化機能を持っているため、脳内においていろいろな酸化ストレスに対して防御機能を果たしていたり、脳内でエネルギーの代謝を改善しているのかもしれません。

 
神経心理検査(RBANS):米国のRandolphが開発した高次脳機能障害等を短時間で簡便に評価できる神経心理テスト。
即時記憶、空間認知、言語、集中力、短期記憶の5つの認知領域について検査を行う検査として、認知症の診断等にも用いられています。

 

※このコラムで紹介した情報は、一般的な知識のみを目的としたものであり、栄養素の効果・効能を保証するものではありません。
※専門的な医学的アドバイスや特定の病状に対する治療の代わりとはなりません。

 

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